ここは、もうすぐ定年退職のワタシ(63歳)に、悩み多きお仕事ガールのムカシちゃん(23歳)が、仕事にまつわる悩みを話しに来る場所です。仕事のモヤモヤ、誰にだってあります。そんな、あるあるな話を皆さんと共有し、悩んでいるのは自分だけじゃないと気付いていただければ嬉しいです。過剰に落ち込まず、楽な気持ちで仕事が出来ますように。ザワつくこころが少しでも凪いでいくようなサイトを目指しています。
会社の入り口にツバメの巣
ムカシ:今日は感動した話をしたくて来たよ。
ワタシ:感動?珍しい。聞かせて。
ムカシ:会社の入り口にツバメの巣があって、毎日朝晩かわいいなと思いながら観察してたんだよね。お母さんが飛んで来たら5羽そろってぴーちくぱーちく黄色い口ばし開けて、おねだりするの。私が傘を開けた音で、勘違いして、ぴーちく始まった時は、上向いて「ごめんね」って言ったわw。
ワタシ:なんて平和。
ムカシ:で、数日前大きくなってきた雛が巣にぎゅうぎゅう詰めになっているかわいい姿を観察して、その日の夜に通ったら数羽減って、だんだん少なくなってきたの。昨日は2羽、今朝はとうとう1羽。その姿が少し寂しそうでね。
ワタシ:末っ子かな?
ムカシ:そうだと思う。そしたら、大阪出身の他部署の男性が、「あ、あれはあかんたれやな。」と笑いながら一緒に雛の事を見ていて。
※あかんたれ:関西弁で弱虫・意気地なし等の意味。励ます意味合いを持った優しい関西弁。
ワタシ:ツバメのおかげで社員の相互交流?いいねいいね。
帰りにも観察
ムカシ:会社帰りにも気になるのはツバメの雛のことで・・・
ワタシ:お母さんみたいねw
ムカシ:まだ、朝の一羽が巣に掴まってたの。でも、巣の縁に足をかけて時々羽を広げて頭を上下に小刻みに揺らしたりして・・・もう、今にも飛び立ちそうなのに飛べないのよね。がんばれ!と小声で言って泣きそうになりながら見てたら・・・
ワタシ:見てたら?
ムカシ:ツバメが5~6羽、会社の玄関を旋回するではありませんか!!感涙物だよ。一緒の巣で育った兄弟かな?それともご近所の大人のツバメかな?いずれにしても、『ほら、飛んでごらん!』って励ましているようにしか見えないの。ここで大泣きだよ~~!!
ワタシ:あらあらw
ムカシ:飛び立つまでは見守れなかったけど、週明け出社したらきっと空き家になってると思う。このツバメ一家がうちの会社の玄関に来てくれたことに感謝したよ。
ツバメの社会性の高さを考える
ムカシ:それでね、ツバメといえば統制の取れたワタリで有名でしょう?きっと、社会性の高いツバメが集まってるんだろうな。野生は厳しいものね。失敗が死に直結するんだから。
ワタシ:その、あかんたれちゃんも飛び立てなかったらもう脱落だものね。まわりの大人も必死に励まして教育して、手をかけるんだろうね。
ムカシ:そうだね。新入社員の教育にうん千万円かかるって、言われるじゃない?正直、私たち若手社員はそれ聞くの、うんざりなんだよ。でも、ツバメたちに出会って、私、おじさん社員たちに感謝しないといけないのかも・・・と思ってしまった。もしかしたら、私はあのあかんたれちゃんかもしれない。いまにも飛び立てそうで頭を上下して躊躇しているあのあかんたれちゃん。
ワタシ:ムカシちゃん、いい気づきだね。でも、巣から飛び立ったら、巣の前で旋回するツバメになるんだよ。ムカシちゃんはきっと、そういうツバメがよく似合うとワタシは思うな。
ムカシ:わ~~~ん。ワタシさんありがとう。まだ今はあかんたれでも、誰かを勇気づける存在になれるようムカシツバメ、頑張ります!!
まとめ
ツバメは小さい鳥だけど、広い世界を自分の翼で旅をして、仲間で助け合って生きているんですね。雛の時にはとても可愛がられて大切に育てられて、巣立ち後はツバメ社会で果たすべきそれぞれの役割を果たせるように修行を積みます。小さい身体で偉業を成し遂げるツバメたちに大切な事を教えられたのでした。
飛べずに最後まで巣に残された一羽のあかんたれちゃんを、根気強く励ます大人達の、兄弟達の優しさに感動しました。